利根川のほとり

自分に負けない!

心中・恋の大和路:文明が悪い

7月某日、大阪で和希そら主演『心中・恋の大和路』を見てきた。

和希そらさんは、私が現在最も好き好き好き好き大好きな現役タカラジェンヌで、そんな彼女の主演を見られて、本当に嬉しかった。(東京も行く予定だったのですがコロナで中止に😢)

和希そら演じる忠兵衛は「クズ」である、という情報だけいれた状態で見たので、イライラするのではないか不安だったのだが、全然そんなことはなかった。

和希そら演じる忠兵衛は本当に愚かでだらしなく、本当に「愛嬌」というものだけで今までなんとか生きてきた人間がそのツケを払わなくてはいけなくなる物語と言えた。あまりの愚かしさに、まず切なさで胸がいっぱいになり、最終的に忠兵衛を苦しめる文明そのものへの憎悪が募った。悪いのは文明社会、忠兵衛は悪くない。強いていうなら八右衛門が悪いです。あいつ友達思いです〜みたいなツラ下げてやってることが鬼畜の所業すぎるでしょ。そこに愛はあったんか…?

何はともあれ、和希そらのスーパーはんなり愛嬌パワー演技に当てられ、しばらく呆然としてしまった。忠兵衛の一人称が「私」なの、マジで天才。

夢白あやちゃん演じる梅川は妖艶&プリティ&愚かで本当に最高でぶっ倒れそうになった。妃華さんの演技も本当に素晴らしかった。凪七さんは久々に拝見したけど、本当に貫禄があった。諏訪さんも良かった。

あと!霧乃あさとさんが素晴らしかった…一幕のひょうきん演技はテンポ良く、二幕の影ソロは大変見事で、これからももっともっと見ていたいと思えた。宝塚楽しい

ノートルダムの鐘:「逸脱」した身体の持ち主が最後「規範的」な身体を「取り戻す」演出って何?!

こないだ、劇団四季ノートルダムの鐘』を見た。

フロローは結局何?

フロローの弟への感情はなんというか…いわゆる巨大感情だった。闇の実兄弟カプ。結局これ、フロローと弟とその息子(=カジモド)との血縁BLじゃん?と思いました。

フロローが「ジプシー」差別者になるの、あの脚本だと結局弟への情念によるものとしか読み取れない…というか事実そうですよね。愛する弟を奪った「ジプシー」「女」への恨みからジプシー差別とミソジニーを拗らせた感がある。そのうえで中盤エスメラルダに性的な眼差しを向け暴力的な処遇をする描写があるものだからこいつは結局インセルだったんか?という戸惑いがあった。最終的に「私が愛していたのは弟だけだった…」的なことを言うもんだから、フロローは尾形だったのか…?

 

「非規範的な」身体の持ち主が最後「規範的な」身体を「取り戻す」演出って何?!

プロローグ・エピローグの歌詞と演出、なんかいいこと言ってる感じで何もいいこと言ってなくない?!と私は感じました。

プロローグで「人間と怪物 どこに違いがあるのだろう♪」と歌いながら「規範的な身体」のカジモドが出てくるのも、エピローグで「規範的な」身体を「取り戻す」のも、普通にグロくない?!「違い」って…規範的か非規範的か、そっちがジャッジ下してたんじゃん。その辺の境界自体を構築主義的に撹乱したいならなんかもうちょい別の演出あったんでは?と思う。とにかくあの、「障害」を演出の道具としてしか使ってない感じ、当事者性は何処?となってしまった。現実に「非規範的な」身体性・容姿などを理由に差別を受けている人間はいるわけで、それを「演出効果」として利用することはかなりナイーブなのではと思う。(このあたりは「犬王」でも思った)どう受け止めるべきなんですか?こういうのって

最近考えたこと

2月〜7月にかけて考えて、近しい友達にだけ見せていた文章を加筆修正して一部公開してみます。

「社会人」という呼称について

4月から社会人だね~」と言われる機会が増えた。その度に私はキレそうになる。私、生まれたときからすでに「社会」に強制的に参加させられている「社会人」なんだけど。社会人2n年目やらされてもろてますけど。労働者以外は「社会人」じゃないとみなすの、労働者以外は社会から実質的に疎外されているという事実/労働以外は社会参画にあたらないという偏狭な価値観を示しているだけではないか?などとゆー屁理屈を昨日友人に言ったら「いやでも責任のデカさが違うのが社会人じゃん」と反論された。これには全くもって賛同できない。誰しも一律に社会に対して責任を持つべきであるし、持たないべきではなかろうか。そうやって社会への責任の多寡を社会的な位置によって分けたりするのが政治・他者への無関心につながっているのではないか?選挙に行かないのも、感染症で人が死のうが無関心でいられるのも、本当の意味で自分は「社会人」だと思えていないからなんじゃないですか?知らんけど。とにかくちゃんと「4月からフルタイム労働者だね~」と言ってください。

ミソジニー

この間高校の部活の友人と電話をしていて、私たちの部活のコミュニケーションって変だったよね、という話になった。そして、私たちが所属してい演劇部では「優しい嘘」をつくことを過剰に嫌悪する傾向があった、と指摘され、なるほど、と思った。確かに、「ネガティブなこと(「〇〇は演技が下手だ」とか「〇〇に××の役を演じてしてほしくない」)は例え本人を傷つけることになっても、必ず本人に伝えなくてはならない、それが本人のためだ」という価値観が浸透していて、しかもそれができない人間を排除しようとしていたと思う。そして、その「優しい嘘」への嫌悪感は今でも私の価値観の奥深くまで浸透し行動規範になっているわけだが、それは私が内面化しているミソジニーとも関連している気がする。実際、具体的な名前は言わないけれど、「建前」を重視して他人に本音を言わない人間ないしそういう人が多いコミュニティ(ここでは仮にダンス部としておこう、違うけど)のことを「女々しくて/«女»って感じで 嫌だな」と思っていた。この辺、ギリガンの「正義の倫理」とかと関連させて誰か言語化してくれないかな。他力本願。高島鈴が『作りたい女と食べたい女』の書評の冒頭、自らの女子校時代のエピソード(大変小さな弁当箱を持ってきている生徒を、他の生徒が「女みたいな量食ってんじゃねえよ!」とからかった)をつづっていた*1が、私はまさにその「他の生徒」だった。

クレヨンしんちゃん

ここ最近、クレヨンしんちゃん映画しか見ていない。基本的にどの作品もハズレがないが、「天カス学園」はマジのガチの傑作なのでみんな見てほしい。

クレしん映画のすごいところ

①なんか作業中に見ても許される気がする

これはすごく大事。わたしは映画ってすごく重いものと思っているから、家で映画を見る際は事前に体調を整え、部屋を片付け、正座して見なくてはならぬくらいの心づもりでいる。だからあまり家で映画が見られない。ちょっとずつ見るとか、作業用BGMなんてもってのほか。しかしクレしんは、なんかいい加減な気持ちでに見ても許される気がして、ふとしたときに途中まで見ようかな、と作業中BGMとしてバンバン流せてしまう。結局最後まで見るし、作業もしないのだが。

②短い

大体全部90〜105分で終わる。大学の一コマより短いじゃん…さすが子供の集中力の限界をよくわかっている。

③結構尖ってる

映像表現、結構尖ってるよね。いいもの見た気になれる。

④風間きゅん

風間きゅん、情緒不安定でマザコンで特定の同性に強い感情抱いているの、オタクを沼らせる素質しかないだろ(激怒)

特に天カスは、クレしん映画にありがちなトロフィーとしての女性キャラクター表象やラッキースケベ描写や「規範的な家族」の取り戻し描写もなくて、ひたすら「友情」にフォーカスされており、見ていてかなりノンストレス。おすすめです。

「カスカベボーイズ」もかなり映画として良い(し、風間きゅんが愚か可愛い)のだが、映画オリキャラのキャラデザが平成のエロゲっぽくて、制作者の欲望が垣間見えてちょっと気持ち悪い。「踊れ!アミーゴ」は脚本は不味いが、映像が良いので比較的低評価なのが少し悲しい。

吸血鬼すぐ死ぬ

卒論執筆時期にアニメにハマっていた、というかものすごく救われていたのだけれど、ここ最近やっと原作を一気読みした。倫理観がしっかりしていて、かなり素晴らしいギャグ漫画だと思う。主人公が混乱して雑巾食べるエピソードが好き。

会社、民間療法的推し文化、公務員、ジュンブラ、オリンピック

会社の人間、ガチで酒と異性と運動にしか興味がない人間が6割(リアルな数字)すぎて辛い。酒と異性と運動、普通に興味も適性もないのに周りに合わせるために興味と適性が人並みにあるフリをすることに毎日消耗する。休憩時間中にアップルから請求書が来てその金額に思わずわっ、と声に出したところ飲みサーの権化みたいな同期にそれを追及され正直に課金でウン万の請求きた、と答えたところ、鼻で笑われた。確かにソシャゲ課金って飲み会並に最悪の無駄遣いであるとは思うけど、私は泥酔して人の物にゲロかけたりはしないので私の方がマシだと思う。

会社、同じ趣味の知り合いはできたけど、やはりどうしてもホモフォビックな言葉遣いとかが鼻につくし、情動と肯定が全ての民間療法的推し文化(推しは健康に良い!推しに生かされている!的なやつ)に完全に取り込まれている感の強い人しかいないので、距離を感じる。推しは健康に良いとか私は絶対に言いたくない。そんなくだらないもののために趣味やってるんじゃないよと思ってしまう。

いずれにせよ、ネオリベ御用企業っぷりとかLGBTフレンドリー企業を自称しながら社員の意識がゴミカスでプライドマンスは「性に限らず色々な多様性」とお茶を濁しマイノリティの権利に関して会社としてまともなステートメントすら出さないカスっぷりとか女性役員比率低すぎのくせに偉そうに女性活躍が~とか男の役員が云々言っているのがマジでクソキモくて嫌すぎるし、そもそもビジネスだのマーケティングだのそれ自体に全く興味がないことを日々思い知らされ、とにかく苦痛。出願忘れたのと天皇制支持できないからと言って公務員受けなかったけど、天皇制より資本主義の方がもっと嫌いだから、ちゃんと検討すべきだったかもしれない。というか資本主義と天皇制、ひいてはイエ制度自体がいやなのにソシャゲのジュンブライベントに課金して走っていた自分が本当に情けない。ジュンブライベントマジでいらねえ💢とか言っていても結局私みたいにジュンブライベントで課金するユーザーがいる限りジュンブライベントはこれからも続くわけで、私はある意味ジュンブラ/家父長制/ロマンティックラブイデオロギー温存に与してしまったのである。2021年の夏、オリンピック反対とか言っていたのにオリンピック中継の話をしている人間を見て私は心底軽蔑していたけれど、自分も同じだったしそれ以上に害悪だ。

政治

安倍晋三が殺された日、会社の人にその話を振られたので「そもそも安倍晋三はきちんと法の裁判を受けるべきだった、そうすれば政治家生命を絶たれ暗殺されることすらなかった、大体これを機に選挙でこれ以上自民党有利になったらたまったものではない、犯人はなんて愚かなことをしたんだ」みたいなことを熱弁したら「ちょw政治的すぎwやめw」みたいなこと言われて、あ、ごめーんwとなりその場は治ったのだが、よく考えたら意味わからなすぎる。そもそも安倍晋三というきわめて「政治的」な話題を振ってきたのは向こうだし、私はそれに乗っかっただけではないか。一般に「ビジネス」の場では「政治」「宗教」の話題は避けるべきと言われているらしいが、去年くらいに大学のサークル活動の協賛周りで会った会社のおっさんとか教習所の教官は普通に眞子と小室圭の結婚の話題を出してきていたので、嘘じゃないの?と思う。え、もしかして「皇室」「政治家」の話題がそもそも政治的じゃなかったりするの?じゃあ逆に何が政治的なんだよ。

階級闘争

先日友人と参院選はどこに入れるか、という話になり「維新に入れる」と答えられた。彼女はどちらかといえば「リベラル」な人だと思っていたので、心底びっくりした。理由を聞くと、「所得税」に関する政策が決め手だったらしい。「今の維新以外の政党はどんどん所得税を重くする方針にしている。たとえ1億稼いでも税金に取られて2000万円しか手元に残らないし、よもやそれが怠け者の生活保護受給者に使われるなんておかしい」みたいなことを言っていて、色々と驚いてしまったし、「階級」を感じた。彼女が資格専門職・個人事業主(予定)である一方で、自分は結局、自ら生産手段を持たないプロレタリアートなのだと。中高まで同じ教育を受け、ほとんど同じ価値観を共有していたはずの友人とこんな形で隔たりを感じるなんて、単純に切なかった。

同時に、私自身企業の一存で明日生活保護受給者になっても少しもおかしくない(少なくとも、年商1億になる想像より生活保護受給者になる想像の方が容易い)立場であるからこそ社会保障に手厚い政策を支持しているにすぎず、仮に自分が友人のようなブルジョアジーだったら少しもそういう政策や立場にシンパシーを抱けず支持もしなかった可能性はあるなとも思った。階級闘争ってコト!?

ゴールデンカムイ

コロナにかかって暇すぎて、二日間でゴールデンカムイ全巻読んでしまった。面白かった。緩急がすごくて、そこが唯一無二の作品だと思う。でもこういうコンテンツっていつまで「父殺し」を主題にし続けるんだろう?とも思った。ちょうど最近ファイトクラブの原作を読んだので尚更。鶴見中尉もタイラーダーデンも全く私は魅力的に思えないのだが、両者とも作品外の世界で非常に熱心に人気を集めているようで、不思議に思う。みんなファザコンなんだ?鶴見・月島・鯉登はドストエフスキー『悪霊』におけるスタヴローギン・シャートフ・キリーロフにそのまま当てはまるので、これを機に『悪霊』も読まれてほしい。

2021年に読んだ本

去年読んだ本とその感想。

2021年の読書メーター
読んだ本の数:137
読んだページ数:29833
ナイス数:382

風の谷のナウシカ 1 (アニメージュコミックスワイド判)風の谷のナウシカ 1 (アニメージュコミックスワイド判)感想
面白!クシャナ
読了日:01月03日 著者:宮崎 駿
風の谷のナウシカ 2 (アニメージュコミックスワイド判)風の谷のナウシカ 2 (アニメージュコミックスワイド判)感想
映画より面白い。
読了日:01月04日 著者:宮崎 駿
チェンソーマン 10 (ジャンプコミックス)チェンソーマン 10 (ジャンプコミックス)感想
謎の祝祭ムードがある。何これ
読了日:01月04日 著者:藤本 タツキ
The Cambridge Introduction to Narrative (Cambridge Introductions to Literature)The Cambridge Introduction to Narrative (Cambridge Introductions to Literature)
読了日:01月08日 著者:H. Porter Abbott
新宿ラッキーホール2 (on BLUEコミックス)新宿ラッキーホール2 (on BLUEコミックス)感想
久々に読んだ こーゆーのはいつ読んでも良い てかリバだったっけとびっくりした
読了日:01月11日 著者:雲田はるこ
ロシア貴族ロシア貴族感想
最近レールモントフにハマってるので。19世紀ロシア文学読む上で必携の書。ロトマンの中でも簡単。なんとなくわかった気になって読んでいた賭博とか決闘、結婚といった文学上事象への捉え方が変わる。ロマン主義時代は紋切り型との闘いというバイロン主義そのものが紋切り型だったというジレンマ…特に興味深かったのがp.175の「腰が細いのが男性美とされた」という記述。ロシア文学の計り知れないポテンシャルが感じられた。しかし第二章の女性の方が感受性豊かなので〜的記述はいただけない。こーゆー言説を破壊するために、私は生きたい。
読了日:01月11日 著者:ユーリー・ミハイロヴィチ ロートマン
愛されなくても別に愛されなくても別に感想
最初母親のひどさにドン引いてしまったが読むうちにいやいるよな…と次第に腑に落ちて行って、すごくうまいと思った。こういうアセク気味の人物の意思が尊重される作品最近増えてる気がしていて良い。
読了日:01月18日 著者:武田 綾乃
風の谷のナウシカ 3 (アニメージュコミックスワイド判)風の谷のナウシカ 3 (アニメージュコミックスワイド判)
読了日:01月20日 著者:宮崎 駿
寄越す犬、めくる夜 1 (Feelコミックス オンブルー)寄越す犬、めくる夜 1 (Feelコミックス オンブルー)感想
最初の方キャラの見分けが付かなかったがのってくると大変面白い。妹が不憫。ひたすらに妹が心配。
読了日:01月20日 著者:のばらあいこ
YOUNG BAD EDUCATION (onBLUEコミックス)YOUNG BAD EDUCATION (onBLUEコミックス)感想
ヤンデレ」ではないでしょう。どす黒いのを期待して読むと肩透かしを喰らった気分になるので、ピュアな気持ちで読みたい。
読了日:01月21日 著者:ダヨオ
月に吠えたンねえ(1) (アフタヌーンKC)月に吠えたンねえ(1) (アフタヌーンKC)感想
大変勉強になった。6年前吠えらんねえ1巻を表紙買いしたその日からずっと作品の虜。本当に大好きなので、2巻も紙で出て欲しい!まあでもむしろ本編以上に読む人選ぶ感じはした。
読了日:01月23日 著者:清家 雪子
やじるし (シトロンコミックス)やじるし (シトロンコミックス)感想
最高にハッピーな気持ちになれる漫画!!!久しぶりに多幸感に包まれている。表題作とひきずる音本当にいいなあ〜
読了日:01月24日 著者:はらだ
推し、燃ゆ推し、燃ゆ感想
すごいすごいすごいすごい。バイト風景の描写はエグすぎて声が出た。生きるの難しい。「オタク」のいわば「痛々しい」言動をここまで冷静に描けるのもすごい。他者を理解・解釈することで自分の存在を獲得するのは人間関係の基本なわけですが双方向の対話は病気のために難しく、「推し」に委ねるしかなかったが、その推しを失うと… 自分と同世代の人がこんなすごいもの書いているのに自分何しているんだろうと恥ずかしくなった。就活辛い。
読了日:01月24日 著者:宇佐見りん
僕が僕であるためのパラダイムシフト僕が僕であるためのパラダイムシフト感想
わりと目から鱗
読了日:01月25日 著者:EMI
ラブセメタリーラブセメタリー感想
なかなかキツい内容…作者は努めて公平な(?)目で描こうとしているのが伝わるが…エピローグがグロテスクだった。いやまあ全部グロテスクだが。ペドファイル、どう向き合うべきなのか。
読了日:01月26日 著者:木原 音瀬
なかよし 2021年2月号なかよし 2021年2月号
読了日:01月27日 著者: 
Heartstopper Volume OneHeartstopper Volume One感想
大変良い。邦訳出てほしい!
読了日:01月28日 著者:Alice Oseman
ヴァージニア・ウルフ短篇集 (ちくま文庫)ヴァージニア・ウルフ短篇集 (ちくま文庫)感想
翻訳がおかしい。ものによっては原文の方が読みやすいと思った。
読了日:01月29日 著者:ヴァージニア ウルフ
りぼん 2021年 02 月号 [雑誌]りぼん 2021年 02 月号 [雑誌]感想
メルシー・ミルフォワ、大変良かったと思う。
読了日:01月30日 著者: 
世界初の女性大使―A・M・コロンタイの生涯世界初の女性大使―A・M・コロンタイの生涯感想
первая мировая империалистическая войнаを第一次世界帝国主義戦争と直訳するのちょっとやばくないですか?作者名、翻訳者名、いずれもググっても何も出てこないのも怖い。なんでこんなん読んでしまったんだろう。
読了日:01月31日 著者:ミハイル アレーシン
アレンとドラン(1) (KC KISS)アレンとドラン(1) (KC KISS)
読了日:02月01日 著者:麻生 みこと
アレンとドラン(2) (KC KISS)アレンとドラン(2) (KC KISS)
読了日:02月01日 著者:麻生 みこと
アレンとドラン(3) (KC KISS)アレンとドラン(3) (KC KISS)
読了日:02月01日 著者:麻生 みこと
アレンとドラン(4) (KC KISS)アレンとドラン(4) (KC KISS)感想
一気読み。面白いしえぐられる。3巻まで己を見ているような気持ちで笑って読んでいたが4巻でリンダちゃんは語るものをたくさん持っているしインターンもちゃんと参加しているし…で自分と比較してしまって劣等感で気持ちがぐちゃぐちゃになってしまった。(そこ?)一緒に就活頑張ろうね。キャラ造形が全部リアリティあってすごい。
読了日:02月01日 著者:麻生 みこと
ひとりでしにたい(1) (モーニング KC)ひとりでしにたい(1) (モーニング KC)感想
面白い。重いし怖いけど、ヒロインが愛らしいので楽しく読める。
読了日:02月01日 著者:カレー沢 薫,ドネリー美咲
JR上野駅公園口 (河出文庫)JR上野駅公園口 (河出文庫)感想
買った。思った以上に天皇制というモチーフが色濃かった。
読了日:02月03日 著者:柳美里
ソーネチカ (新潮クレスト・ブックス)ソーネチカ (新潮クレスト・ブックス)感想
図書館。善悪とかの判断を超越したヒロインの恍惚感。ウリツカヤの他作品以上にユダヤアイデンティティが押し出されている。ソ連時代を描いた現代ロシア文学にこういう作品があるというのは救われる思いがする。
読了日:02月03日 著者:リュドミラ ウリツカヤ
なかよし 2021年3月号なかよし 2021年3月号感想
こども裁判、素晴らしいなあ〜なかよし買ってこういうの読めるのすごく良いことだと思った。
読了日:02月03日 著者: 
カラオケ行こ! (ビームコミックス)カラオケ行こ! (ビームコミックス)感想
電子。良い話。
読了日:02月03日 著者:和山 やま
スケベの青春 (マーブルコミックス)スケベの青春 (マーブルコミックス)感想
電子。メンブレしてたけどこれ読んで回復できました!何より1話目のどんでん返し(?)が気分良かった。絵柄も好きでした。
読了日:02月05日 著者:畠たかし
スーパーベイビー 1 (芳文社コミックス)スーパーベイビー 1 (芳文社コミックス)感想
とっっても可愛いし読み易い。みんな可愛い。町田行きたい。
読了日:02月07日 著者:丸顔めめ
君は永遠にそいつらより若い (ちくま文庫)君は永遠にそいつらより若い (ちくま文庫)感想
紙。ホリガイ!!!!松浦理英子の解説が良い。無条件に暴力に晒される社会を変えられるほど強くなくてもそれへの違和感、怒りから何かできるようになりたい、ホリガイのように。良いなと思った人から求められない孤独感がこんなにリアルに生々しく描かれているのは初めて見た。
読了日:02月09日 著者:津村 記久子
裏ヴァージョン (文春文庫)裏ヴァージョン (文春文庫)感想
松浦理英子面白い。結末の種明かし(?)に胸が空く思いがした。女と女の関係を描いた作品としては唯一無二で至高なのでは?!あとここで『最愛の子ども』の構想が書かれているのですね。
読了日:02月10日 著者:松浦 理英子
奇貨奇貨感想
2012年の作品と85年の作品。変態月が最高にセクシーでよかった。この思春期のえもいわれぬ身体的な昂奮、欲情の描写が鮮やかでやはり松浦理英子しか勝たん!となる。表題作は「百合に挟まる男」になりたい(?)男の話で、女性主人公の作品ほどの痛々しいまでの共感はないものの、語り口の絶妙な冷徹さと惨めさが面白い。
読了日:02月11日 著者:松浦 理英子
恋する物語のホモセクシュアリティ―宮廷社会と権力恋する物語のホモセクシュアリティ―宮廷社会と権力感想
思ってたより難しかった(何より題材となってる古典作品の人間関係が入り組みすぎで、事前知識ないとキツい)が、『新蔵人物語』論はかなり話もわかりやすくかつ論も明快なのでおすすめ。扱う地域、言語に関わらずセクシュアリティに関する論文書くうえで有用なのではないかと思った、すごく参考になった。「現代社会を相対化する」、とても良い言葉だ。
読了日:02月14日 著者:木村 朗子
マリーナ・ツヴェターエワマリーナ・ツヴェターエワ感想
素晴らしい伝記本。脱構築主義に染まりすぎて(?)作家論に対しても懐疑的になっていたが、あまりに面白くて一気読みしてしまった。前田氏のツヴェターエワへの深い愛に裏付けられた抑制された文章がすごい。破天荒な青春時代と対照的な孤独な晩年の記述、そしてあとがきは涙なしに読めなかった。ツヴェターエワのみならず同時代のロシア文壇、ロシア社会の様相を知る上でも有用だと思う。
読了日:02月16日 著者:前田 和泉
ポケット・フェティッシュポケット・フェティッシュ感想
松浦理英子の反性器的フェティシズムイデオロギーが詰まった、なかなか尖ったエッセイ集。ここまで感性の合う作家に出会うのが初めてなので戸惑っている。池上氏のもとの「性器のない春画」が見れなかったのが残念だ。
読了日:02月16日 著者:松浦 理英子
あんさんぶるスターズ! 青春の狂想曲 (ビーズログ文庫アリス)あんさんぶるスターズ! 青春の狂想曲 (ビーズログ文庫アリス)感想
仕方ないんだけど一人称なのにomniscientな語りが前衛的で所々笑ってしまった。地の文があることであんスタの本質とも言える「暴力」という主題がより前景化されていると感じて、時折目を背けたくなる描写さえあった。ゲームシナリオでも所々垣間見えた転校生ちゃんの生きづらさを抱えてる感がきちんと言葉で説明されていたのはエモーショナルだった。
読了日:02月18日 著者:日日日
犬身犬身感想
兄が酷い人間過ぎてキツくて読めない…と思ってたら気付くと読み終わってた。結末はああなる前に救われて欲しかった。兄も母親もどうしようもなすぎて、作者の肉しみが十二分に伝わってきた。
読了日:02月19日 著者:松浦 理英子
笑顔のたえない職場です。(1) (KCデラックス)笑顔のたえない職場です。(1) (KCデラックス)感想
可愛いof可愛い。
読了日:02月20日 著者:くずしろ
親指Pの修業時代 上 (河出文庫)親指Pの修業時代 上 (河出文庫)感想
壮大な反・性器中心主義小説。性欲、性器、性交、性そのものへの違和感を徹底的に小説の形で昇華しようとする松浦理英子はすごい。
読了日:02月22日 著者:松浦 理英子
STAYGOLD 6 (on BLUEコミックス)STAYGOLD 6 (on BLUEコミックス)感想
思いの外派手さがなかったけれど、登場人物達の痛々しいまでの感情の動きの描写が本当に巧みだった。番外編があるということで歓喜。一刻も早く日高が救われて欲しい。
読了日:02月25日 著者:秀良子
秀良子おまけ集 Footprints (on BLUEコミックス)秀良子おまけ集 Footprints (on BLUEコミックス)感想
特典や本誌書き下ろしが追えなかった新規ファンに優しい本。秀良子やっぱり好き!
読了日:02月25日 著者:秀良子
親指Pの修業時代 下 (河出文庫)親指Pの修業時代 下 (河出文庫)感想
松浦理英子異性愛規範•性器結合主義に囚われた自己肯定感低め強気女が好きなんですねわかる私も大好き。途中ちょっと読みづらかったが終盤は青春小説の趣さえあった。
読了日:02月25日 著者:松浦 理英子
優しい去勢のために (ちくま文庫)優しい去勢のために (ちくま文庫)感想
若っ!松浦理英子、若っ!やっぱり年を経るごとにどんどん文章が洗練されて読み易くなってはいるんだろうけどこの頃の荒削りな感じも悪くない。個人的に松浦理英子は自らの存在を賭けてナチュラルウーマンとか書いたのかと思ってたけどあれはこの論集の中にある思考実験のある種の実践に過ぎなかったのかしらん…?などと思った。
読了日:03月02日 著者:松浦 理英子
濹東(ぼくとう)綺譚 (岩波文庫)濹東(ぼくとう)綺譚 (岩波文庫)感想
あんさんぶるスターズ!!イベントストーリー「骨董綺譚」を受け、読んだ。関東大震災から10年、ややきな臭い停滞期の東京の雰囲気が味わえる。震災前はこうだったのに…と言ったような市井の人の何気ないやりとりにこのコロナ禍の状況を想起させられざるを得ない。本筋のロマンス自体はどうも興味が持てなかった。こういう男主人公(男語り手)がよくわからんけど綺麗な女に愛される話は単純に私の好みではないので。でも並行して語り手自身が執筆中の小説の一節が挟み込まれるのは普通に洒落てるなと思った。
読了日:03月02日 著者:永井 荷風
肉体のジェンダーを笑うな肉体のジェンダーを笑うな感想
まさにタイトルそのままの短編集。独特だけど平易な文体が良い。父乳の夢は、単なる反転ものか?と思って読んだが主体、客体に関する議論は挑発的だった。ロボットのは、誰しも代替可能性があるようになる中でどう他者と関わるかという主題で、これまたぎくりとさせられた。いずれも文体のおかげで不思議な雰囲気の作品なのだが、地に足はきちんと付いている。すごいなあ
読了日:03月03日 著者:山崎 ナオコーラ
果ての荒野でバカンスを (ビーボーイコミックスデラックス)果ての荒野でバカンスを (ビーボーイコミックスデラックス)感想
思ったほど新鮮味、意外性はなかったかも?でもどれも繊細で丁寧でよかった。表題作はソラリスじゃん!となった。むしろこっちのが好きかも。ある種ソラリス的シチュエーション(とは)の理想形では…?
読了日:03月04日 著者:赤河 左岸
チェンソーマン 11 (ジャンプコミックス)チェンソーマン 11 (ジャンプコミックス)感想
とても良い結末だった!カニバリズム、これ以上の結末は望めないのでは?パワーとの友情はマジのモノホンだったんだね🥲吉田ヒロフミの活躍に本当に期待している。
読了日:03月04日 著者:藤本 タツキ
BOYS OF THE DEAD (Canna Comics)BOYS OF THE DEAD (Canna Comics)感想
作者の画力とセンスがえげつない。700円でこれが読めるなんて素晴らしい。1ページ1ページが一級の芸術品と言っても過言でない。ストーリーや設定も最高にセクシーだった…
読了日:03月04日 著者:富田 童子
野ばらの森の乙女たち(1) (講談社コミックスなかよし)野ばらの森の乙女たち(1) (講談社コミックスなかよし)感想
最高すぎて涙ぐんだ。この時代なかよし頻繁に買ってたはずなんだけど全く記憶にない、おかしいな…
読了日:03月04日 著者:白沢 まりも
野ばらの森の乙女たち(2) (講談社コミックスなかよし)野ばらの森の乙女たち(2) (講談社コミックスなかよし)感想
ありがとう。
読了日:03月04日 著者:白沢 まりも
なかよし 2021年4月号 [2021年3月3日発売] [雑誌]なかよし 2021年4月号 [2021年3月3日発売] [雑誌]感想
こども裁判、今回も大変良かった。
読了日:03月06日 著者:鳥海ペドロ,PEACH-PIT,伊藤里,東堂いづみ,上北ふたご,満井春香,青月まどか,遠山えま,雪森さくら,水野タマ,あべゆりこ,瀬田ハルヒ,QuizKnock,CLAMP,アサダニッキ,武井宏之,ジェット草村,鵺澤京,伊藤みんご,山崎聡一郎,きゃらきゃらマキアート,鏡はな,壱コトコ,アリムラモハ,那波マオ,吉田はるゆき,こげどんぼ*,えぬえけい,はやみねかおる,安藤なつみ
葬儀の日 (河出文庫―BUNGEI Collection)葬儀の日 (河出文庫―BUNGEI Collection)感想
植島啓司による解説「さて、松浦理英子を読んでも、ほとんど肉体的な興奮はないだろう。そこではいつもSMという名の精神的キャッチボールが繰り広げられている。しかし、それこそ男女という精神的枠組みよりはるかに意味深く(以下略)」(p.241)←(少なくとも私は)興奮するし、極めて肉体的SMが展開されていたと思うのだが。 本編は、どの作品もかなりフロイトにかぶれてる?という気持ちになった。表題作、肥満体恐怖症、いずれも精神的未分化によるものとしてのレズビアニズム、という思想が前面に出ていたと思う。
読了日:03月06日 著者:松浦理英子
セバスチャン (河出文庫)セバスチャン (河出文庫)感想
麻希子と背理の関係性や麻希子のセクシュアリティ(「自分が女であるかどうかわからない、世界の中に投げ出された、ただの肉体であるように感じている」p.191)はかなりナチュラルウーマンに通ずるものがあり、嬉しくなった。
読了日:03月10日 著者:松浦 理英子
さんかく窓の外側は夜 (10) (クロフネコミックス)さんかく窓の外側は夜 (10) (クロフネコミックス)感想
終わるのが悲しくて発売日当日に読めなかったが、読んだ。良きスピリチュアルBLだった。冷川の過去は明らかに虐待、暴力であるわけだが、それを単なるホラー要素として回収せず誠実に向き合っているのが流石ヤマシタトモコだなと思った。アニメ楽しみだ。
読了日:03月11日 著者:ヤマシタ トモコ
コンビニ人間コンビニ人間感想
怖い本だった。主人公やそれを取り巻く人間の描写、展開そのものは過剰で寓話的ですらあるのだがリアリティがある。生きるの辛いなあという気持ちでいっぱいになった。
読了日:03月16日 著者:村田 沙耶香
人新世の「資本論」 (集英社新書)人新世の「資本論」 (集英社新書)感想
昨年ニューヨークに赴いた際、街中に溢れるホームレスと全自動化されたファストフード店を目の当たりにしやりきれない思いを抱いたことを思い出した。環境問題も経済学も苦手意識しかなく目を背け続けていたが、まさに自分は帝国主義生活様式、資本主義に組み込まれ思考停止の状態に陥っていたのだなと反省。就活をやっていく中で証券会社やコンサルに抱いていた違和感も言語化された。ブルシットジョブも読んでみようかな。
読了日:03月18日 著者:斎藤 幸平
薔薇王の葬列 15 (15) (プリンセスコミックス)薔薇王の葬列 15 (15) (プリンセスコミックス)感想
楽しい!うっとりするような美麗な絵に縦横無尽のストーリー、つくづく最高の漫画だ。次巻が気になる!
読了日:03月19日 著者:菅野文
愛するということ 新訳版愛するということ 新訳版感想
最近マルクスっぽい本ばっか読んどるな…思
読了日:03月20日 著者:エーリッヒ・フロム
消えた初恋 5 (マーガレットコミックス)消えた初恋 5 (マーガレットコミックス)感想
あっくんが罪な男だった。相手がゲイ/バイセクシュアルだとわかるといきなり自分が恋愛対象に見られていると警戒するヘテロ、というなかなかシビア?なエピソードがしっかり盛り込まれそれへの否定がなされてるのはよかったと思う。(誰が何を好きだろうが勝手だ、というまとめはかなりもやったけど)この作品は根強い異性愛主義を利用したギャグ(いつも恋バナに出てくる「恋人」が異性だと思ってたら同性だった!という驚きやそれをめぐる勘違い)が中心であったり、ゲイや同性愛者といった用語をあえて使わないという意図を感じたりするのだが→
読了日:03月25日 著者:アルコ
理不尽ゲーム理不尽ゲーム感想
力強くヒューマニズムに溢れた作品で、月並みだけど文学の力を信じたくなった。解説にあるように、主人公の「昏睡」とベラルーシの「昏睡」はアナロジーとなっており、主人公の祖母のように目覚める日が来ることを信じ続け、語ることをやめないことが重要だと筆者は訴えている。訳者がSNSで何度かおっしゃっていたように、まさに祈りそのもののような本だ。
読了日:03月28日 著者:サーシャ・フィリペンコ,奈倉 有里
騎兵隊 (中公文庫 C 13)騎兵隊 (中公文庫 C 13)感想
フロム『愛するということ』に引用があったので。「жизнь」(life )の翻訳、多分違くないか…?他にも、おそらく「воскресенье」を「日曜日」と訳していた部分があったが、文脈的に「復活」の方が自然じゃないか?と思った。何はともあれ大変面白かった。
読了日:04月15日 著者:イサーク・バーベリ
神様なんか信じない僕らのエデン (上) (ビーボーイコミックスデラックス)神様なんか信じない僕らのエデン (上) (ビーボーイコミックスデラックス)
読了日:04月15日 著者:一ノ瀬 ゆま
神様なんか信じない僕らのエデン (下) (ビーボーイコミックスデラックス)神様なんか信じない僕らのエデン (下) (ビーボーイコミックスデラックス)感想
オメガバースのポテンシャルを思い知らされる。リリトってLilithか…絵柄やコマ割りは現代なのに設定の真面目さ(?)や心情描写の抒情性は萩尾望都竹宮惠子のSFモノを彷彿とさせた。
読了日:04月15日 著者:一ノ瀬 ゆま
蟷螂の檻 1 (onBLUE comics)蟷螂の檻 1 (onBLUE comics)感想
ひたすらに雰囲気が良い漫画 兄弟が搾取されまくっていて不憫なので何らかの形で救われて欲しい
読了日:04月16日 著者:彩景 でりこ
蟷螂の檻 2 (onBLUE comics)蟷螂の檻 2 (onBLUE comics)
読了日:04月16日 著者:彩景 でりこ
蟷螂の檻 3 (on BLUEコミックス)蟷螂の檻 3 (on BLUEコミックス)
読了日:04月16日 著者:彩景でりこ
蟷螂の檻 4 (on BLUEコミックス)蟷螂の檻 4 (on BLUEコミックス)感想
えこれで終わり?!と思ったら終わらなかったので安心した。典彦以外はみんな比較的まともな感性の持ち主なのでほっとする。鉄板ネタを盛り込んだあるある(なのか?)愛憎劇ではあるが楽しい。さち子が可愛いししっかりしているのでそこまで嫌な気持ちにならずに読めた。
読了日:04月16日 著者:彩景でりこ
ファイアパンチ 1 (ジャンプコミックス)ファイアパンチ 1 (ジャンプコミックス)
読了日:04月16日 著者:藤本 タツキ
ファイアパンチ 2 (ジャンプコミックス)ファイアパンチ 2 (ジャンプコミックス)
読了日:04月16日 著者:藤本 タツキ
ファイアパンチ 3 (ジャンプコミックス)ファイアパンチ 3 (ジャンプコミックス)
読了日:04月16日 著者:藤本 タツキ
ファイアパンチ 4 (ジャンプコミックス)ファイアパンチ 4 (ジャンプコミックス)感想
面白 楽しい チェンソーマンより好きかも
読了日:04月16日 著者:藤本 タツキ
ファイアパンチ 5 (ジャンプコミックス)ファイアパンチ 5 (ジャンプコミックス)
読了日:04月16日 著者:藤本 タツキ
ファイアパンチ 6 (ジャンプコミックス)ファイアパンチ 6 (ジャンプコミックス)
読了日:04月16日 著者:藤本 タツキ
ファイアパンチ 7 (ジャンプコミックス)ファイアパンチ 7 (ジャンプコミックス)
読了日:04月16日 著者:藤本 タツキ
ファイアパンチ 8 (ジャンプコミックス)ファイアパンチ 8 (ジャンプコミックス)感想
面白かった。チェンソーマンより主題がわかりやすい。作者自身の映画や宗教への強い関心が、演技性や自己/他者とのつながりといった普遍的問いに昇華されている。表象文化論の先生が好きらしいと聞いて読んだのだが納得。セカイ系の系譜にある物語だと思った。
読了日:04月16日 著者:藤本 タツキ
リアリズムの条件―ロシア近代文学の成立と植民地表象リアリズムの条件―ロシア近代文学の成立と植民地表象感想
やっと読んだ。レールモントフをはじめとした同時代ロシア作家が「内面化したカフカス」という主題は興味深い。どの文もとても真似できない、当たり前だけど。自分のロマン主義作家への無理解に恥じ入ってしまった、卒論がヤバい。
読了日:04月29日 著者:乗松 亨平
オールドファッションカップケーキ (H&C Comics ihr HertZシリーズ)オールドファッションカップケーキ (H&C Comics ihr HertZシリーズ)感想
最近先輩後輩ものにハマっているので手に取ったのだが、想像以上に丁寧な作品で、良かった。年の差ってやっぱり良いな…と再確認。こういう生活を送りたい。
読了日:05月06日 著者:佐岸 左岸
増補 バフチン (平凡社ライブラリー)増補 バフチン (平凡社ライブラリー)感想
バフチンをわかっていたつもりだったのだが(何故?)バフチンを読むゼミについて行けなくなったので、読んだ。思いの外平易な入門書だった。カーニヴァル論における、「民衆」の暴力性への一件「正当化」ともとれるバフチンの考えはやはり検討する必要がある。とりあえずフランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネサンスの民衆文化を読む。
読了日:05月06日 著者:桑野 隆
オネーギン (岩波文庫 赤604-1)オネーギン (岩波文庫 赤604-1)感想
日本語版を初めてちゃんと読んだ。タチヤーナのオネーギンへの拒絶が後年「スラヴ主義の西欧主義への勝利」的に読み解かれるのウケる。
読了日:05月24日 著者:プーシキン
徹夜の塊 亡命文学論徹夜の塊 亡命文学論感想
軽いノリで読めた。結構古い本でびっくりした。沼野先生は高名な研究者であるのみならず時代の目撃者でもあったということを知った。
読了日:05月29日 著者:沼野 充義
はじめての構造主義 (講談社現代新書)はじめての構造主義 (講談社現代新書)感想
結構古いし軽妙洒脱風の言葉遣いがあんまり好みじゃなかったが、雰囲気でしか知らなかった構造主義の成り立ちを知ることができたのは良かった。大学入る前に読んでおきたい本。
読了日:05月30日 著者:橋爪 大三郎
承認をめぐる病承認をめぐる病感想
極めて読む優先度が低い本なのについ読んでしまった専門的なところは斜め読みだけど。精神医学は精神分析という思想・哲学史のコンテクストに(も)位置するものとも不可分に関わっていると知った。著者はシンエヴァに関してどういう感想抱いたんだろ。表現の自由戦士っぽい言い回しがちょいちょい気になったが案の定それっぽいこと言って過去に燃えていたようだ。
読了日:06月02日 著者:斎藤環
正欲正欲感想
面白かった!朝井リョウ初めてちゃんと読んだけど本当に上手に小説を書く人だと知った。最近面接で学業のこと尋ねられクィア理論について説明するたびに「弊社も多様性を重視しています!」とドヤ顔で返されることばかりで疲弊してたんだけどは〜辛いな〜結局どうしたらいいんだろうな〜
読了日:06月04日 著者:朝井 リョウ
バリキャリと新卒バリキャリと新卒感想
社会人百合デビュー。すごいよかった。透明化されがちな、レズビアンとして/女性として生きることの困難さが誠実に描かれていた。
読了日:06月20日 著者:えすえす
ロシア近代文学の青春: 反省と直接性のあいだでロシア近代文学の青春: 反省と直接性のあいだで感想
卒論に直接的関係はないのだが役立つのではないかという指摘をもらい読んだ。実際、参考文献やアプローチなど非常に参考になった。そういえば2年前の刊行記念イベントにもたまたま行ったのだが、そのときはあまりに馴染みの無い世界で呆気に取られるばかりだったものの、著者の熱心な語り口が印象に残っていて、それは本書の中でも健在だったし、当時よりも議論についていけている自分がいて嬉しかった。最終的に比較文学的に着地したのは少し驚いたが、あとがきをよんでそれは必然だったのだと思った。
読了日:07月01日 著者:高橋 知之
おもろい以外いらんねんおもろい以外いらんねん感想
思った以上に真面目な作品だった。自分自身大学でお笑いサークルに入ってそのホモソっぷりに失望した経験があって手に取ったのだが、まさに日本のお笑い、ひいては社会全体への問題意識に貫かれ、さらにホモソ内部の人間の苦悩と変化への志向にまで寄り添って描かれており、よかった。語りの手法も面白かった。作者の別作品も読んでみたい。
読了日:07月08日 著者:大前粟生
悪人の躾け方 (on BLUEコミックス)悪人の躾け方 (on BLUEコミックス)感想
この作者は激重執着年下攻めが好きなんだろうか。個人的に攻めの御曹司and昔会ってた設定は無い方が好みだったのだがまあ作者の好みならば仕方がない。普通に面白かったので好き。
読了日:07月25日 著者:ダヨオ
禁色 (新潮文庫)禁色 (新潮文庫)感想
おそらく、見る主体=男性、見られる客体=女性、という典型的な権力関係の反転を意識的に描いていて面白かった。作品内で繰り広げられる「小難しい」芸術談義(これ自体どこかパロディ的で滑稽なのだが)以上に、完璧な美青年に振り回される人々の織りなすドタバタ悲喜こもごも人間ドラマとして肩肘張らずに楽しめた。
読了日:07月30日 著者:三島 由紀夫
誰にも奪われたくない/凸撃誰にも奪われたくない/凸撃感想
表題作は他者からの瑣末なレベルにおける「見られる」「解釈される」ことを何かしらの侵犯、暴力、「窃盗」と捉えそれを拒む女性の話。他者からの眼差しの拒絶という主題はまあまあ陳腐だなと思ったしシスターフッドが報われないのも悲しくてあまり好みではなかった。個人的には凸撃の方がかなり好きだった。
読了日:07月30日 著者:児玉雨子
女が死ぬ (中公文庫, ま51-2)女が死ぬ (中公文庫, ま51-2)感想
この作者の作品、内容は力強くて素晴らしいし共感もできるんだがなにぶん書き方がどうも苦手なのだなと気付いた。なんかどうも、苦手なのだ。おそらくあまりに激しくて、むしろ檄文に近いのが肌に合わないのだと思うんだが、よくわからない。本当に共感はできるしエンパワーもされるんだけど。持続可能な…読んだ後のモヤモヤ感、苦手感と全く同じ感覚を抱いた。
読了日:07月31日 著者:松田 青子
逸脱の文化史:近代の〈女らしさ〉と〈男らしさ〉逸脱の文化史:近代の〈女らしさ〉と〈男らしさ〉感想
軽いノリで読めた。だが、ところどころ筆者自身の内面化した価値観が垣間見えて、きつい。p.152「恋人」とあえて括弧付きで表記するのはホモフォビアではないか。また同ページに「ホモセクシュアルという語は差別的、侮蔑的なニュアンスを孕むため現代は忌避されている(そして代わってゲイ、レズビアンという語が用いられる)」という旨のことが書かれているが、これは事実誤認では?略称の「ホモ」は明らかに差別的ニュアンスを含むが、ホモセクシュアルという語自体にはそのようなニュアンスはないし、同じホモセクシュアル(同性愛者)→
読了日:08月04日 著者:小倉 孝誠
アイドリッシュセブン 流星に祈る 1 (花とゆめCOMICS)アイドリッシュセブン 流星に祈る 1 (花とゆめCOMICS)
読了日:08月06日 著者:種村有菜,都志見文太
アイドリッシュセブン 流星に祈る 2 (花とゆめコミックス)アイドリッシュセブン 流星に祈る 2 (花とゆめコミックス)
読了日:08月06日 著者:種村有菜,都志見文太
アイドリッシュセブン TRIGGER -before The Radiant Glory- (花とゆめCOMICSスペシャル)アイドリッシュセブン TRIGGER -before The Radiant Glory- (花とゆめCOMICSスペシャル)
読了日:08月06日 著者:種村有菜
アイドリッシュセブン Re:member 1 (花とゆめCOMICSスペシャル)アイドリッシュセブン Re:member 1 (花とゆめCOMICSスペシャル)感想
かーなり良いコミカライズでびっくりしてしまった…i7とTRIGGERのエピソードのコミカライズは表現の古っぽさとか展開の若干のぎこちなさが気になったんだけどこれは良かった…さすが種村有菜…Re:valeの解像度が上がったし好きなキャラが種村有菜の漫画の中で動くのを見られることの喜びを改めて実感。
読了日:08月06日 著者:種村有菜,都志見文太
アイドリッシュセブン Re:member 2 (花とゆめCOMICSスペシャル)アイドリッシュセブン Re:member 2 (花とゆめCOMICSスペシャル)
読了日:08月07日 著者:種村有菜,都志見文太
アイドリッシュセブンRe:member3巻(完)「未完成な僕ら」CD付き特装版 (花とゆめコミックス)アイドリッシュセブンRe:member3巻(完)「未完成な僕ら」CD付き特装版 (花とゆめコミックス)感想
種村有菜ってすごい。さすがだ…やっぱりこのシリーズが1番しっくりくる。やはり巨大感情を前にしたときの表現力が遺憾無く発揮されてるからだろうか。
読了日:08月07日 著者:種村有菜,都志見文太,バンダイナムコオンライン
ポラリスが降り注ぐ夜 (単行本)ポラリスが降り注ぐ夜 (単行本)感想
「太陽花たちの旅」が1番好きだった。息詰まるような議場の空気の描写が良かった。アイデンティティ、名付け、連帯という問題はセクシュアリティについて向き合うなかで必ずぶつかる問題だと思うがそれに関して明確な答えは与えられていないし、それで良いと思う。「記憶」というのが重大なテーマだった。
読了日:08月12日 著者:李 琴峰
ロシアの女性誌 (ユーラシア文庫)ロシアの女性誌 (ユーラシア文庫)感想
面白かった。革命後ロシアの女性史、フェミニズム史の一端が伺える。1920年代、女性失業者はセックスワーカーになるほかなかった、という記述を読み、じゃあ映画『ベッドとソファー』の結末後ヒロインは…とゾッとした。ソ連初期は家事・育児など女性負担のケア労働のアウトソーシング化と男性と同等の工場労働が推進され戦間期以降は打って変わり男性と同等の労働量が保持されたままケア労働の内部化が推進されたために女性の負担が増大しそこからの「解放」が叫ばれた、という流れは興味深かった。
読了日:08月14日 著者:高柳聡子
丸刈りにされた女たち――「ドイツ兵の恋人」の戦後を辿る旅 (岩波現代全書)丸刈りにされた女たち――「ドイツ兵の恋人」の戦後を辿る旅 (岩波現代全書)感想
研究書ではなくエッセー。悲惨な経験をした人の記憶を掘り起こしたい、と言う己の好奇心の無邪気さと鈍感さを自覚していく様が描かれていてなかなか身につまされた。最終的に「語るための条件は、自分は無実で不当な暴力を受けたと信じていることである。」(p.170)という結論に辿り着くのが辛い。想像していた本とは違っていたが、読んでよかったと思う。
読了日:08月16日 著者:藤森 晶子
夕凪マーブレット完全版夕凪マーブレット完全版感想
丁寧でよかった。
読了日:08月18日 著者:百乃モト
自分自身を説明すること―倫理的暴力の批判 (暴力論叢書 3)自分自身を説明すること―倫理的暴力の批判 (暴力論叢書 3)感想
おもろかった
読了日:08月19日 著者:ジュディス バトラー
もっとガンバレ! 中村くん!! (EDGE COMIX)もっとガンバレ! 中村くん!! (EDGE COMIX)感想
絵がひたすらに好き。広瀬…🙏🙏🙏
読了日:08月28日 著者:春泥
女の園の星 1 (フィールコミックス)女の園の星 1 (フィールコミックス)
読了日:08月29日 著者:和山やま
女の園の星 2 (フィールコミックス)女の園の星 2 (フィールコミックス)感想
めちゃくちゃ色香漂うギャグ漫画で、終始この顔😭だった。下ネタも無いのにこんなセクシーなギャグ漫画、あっていいの?女子校出身者としても満足。精神が現役女子高生なので星先生が既婚者なのが受け入れられず、1巻時点では小林先生の詭弁かな?笑などと思っていたので、おまけ漫画で想定以上のダメージを受けた。え、てか…小林先生…?小林先生になんかとてつもないポテンシャル(何の?)を感じてしまった。小林先生、ヤバっ。
読了日:08月29日 著者:和山やま
現代思想 2021年9月号 特集=<恋愛>の現在 -変わりゆく親密さのかたち-現代思想 2021年9月号 特集=<恋愛>の現在 -変わりゆく親密さのかたち-感想
どの論考も非常に興味深かった。特にメンヘラ少女(メンヘラと言う語の詳細な変遷を知らなかった)、逃げ恥とポストフェミニズム(逃げ恥をなんとなく手放しに評価出来ないと感じる理由がわかった)、同性愛者の恋愛経験に関する論考(同性愛=異性愛と異なり性別役割意識から解放される、という単純な二項対立は成立せず「ついていけなさ」「生きづらさ」がコミュニティ内に存在する)は引き込まれた。
読了日:08月30日 著者:永田夏来,高橋幸,石井ゆかり,清田隆之,菊地夏野,深海菊絵,谷本奈穂
男性性の探究男性性の探究感想
思ったより物足りなかったが、入門書には良いのかもしれない。
読了日:08月31日 著者:ラファエル・リオジエ
ジェンダーでみるロシア文学のヒロインたちジェンダーでみるロシア文学のヒロインたち感想
全体的にちょっといまいち。特にソーネチカの論評は流石に雑すぎ。ソーネチカは、あの「封建的」ヒロイン像こそが作品のラディカルな魅力を演出しているのではないか?罪と罰批判も特に目新しさはない。ナボコフの名をせめてあげて欲しい。ジェンダー批評・フェミニスト批評というのは読解可能性を広げてくれるもののはずなのにこの本はそれを狭めていないか?
読了日:09月01日 著者:杉山 秀子
俺の嫌いな先輩 (バンブーコミックス moment)俺の嫌いな先輩 (バンブーコミックス moment)感想
久々再読 結局こういうのが一番良い 同じような話もう10冊くらい読みたい
読了日:09月04日 著者:春山 モト
彼岸花が咲く島彼岸花が咲く島感想
面白かった。日本語、日本文化を相対的に捉える眼差しがあるからこそ書ける作品だと思った。筆者を反日だのなんだのと叩く人間は100%この作品を読んでないし、仮に読んで「反日的」と感じたなら逆に愛国って何?って感じだ。てか、刺青入れる際に痛みを重要視して麻酔薬使わせないの完全に分娩、分娩をめぐる価値観のメタファーだと思った。その辺の鋭さも好き。
読了日:09月04日 著者:李 琴峰
消滅世界 (河出文庫)消滅世界 (河出文庫)感想
ゾワゾワした。SFジャンルとしてはうーんかもしれないが、語り手の語りの気色悪さとそこから浮かび上がる他者すなわち語られる対象の気色悪さの描写が見事というか。「夫婦」関係、キャラクターとの「恋愛」に向けられる眼差しにかかわる描写はそれぞれ明らかに理想化されすぎた母-息子(姉-弟)関係、及び「オタク」の社会的立場のアイロニーかななどと思った。異性愛規範や家父長制をとりわけ批判するフェミニズム的小説、というよりは、より広い意味で社会で支配的な規範、制度、価値観そのものへの反駁を加える小説だと思う。
読了日:09月11日 著者:村田沙耶香
批評の教室 ――チョウのように読み、ハチのように書く (ちくま新書)批評の教室 ――チョウのように読み、ハチのように書く (ちくま新書)感想
なかなか実践的で良い本だった。特に第三章では「批評」のあり方そのものについても言及されていて、流石北村先生だと思った。北村先生の講義普通に受けてみたい。
読了日:09月11日 著者:北村 紗衣
月食奇譚 (EDGE COMIX)月食奇譚 (EDGE COMIX)感想
久々に読み返したらかなり胸糞ペドファイルものでびっくりした。え〜…
読了日:09月18日 著者:春泥
親密性の変容親密性の変容感想
現代思想今月号でよく引用されていたのと、19世紀のメロドラマを卒論で扱うので、読んだ。後半が結構専門的できつかったし結構もやってしまった…。「本質主義」批判・批判が全然ピンとこなかったのでもう少し勉強したい。いくら前置き付きとはいえ、ここまでフロイト持ち出されるとやっぱり抵抗感がある。同性愛にかんする社会学的記述も21世紀以降はまた変わっているのではないか。前半の近代に生まれた概念としての「ロマンティック・ラブ」に関する記述は面白かったし卒論の役に立ちそう。
読了日:09月18日 著者:アンソニー・ギデンズ
ケアの倫理とエンパワメントケアの倫理とエンパワメント感想
かなり読みやすく書かれていてよかった。題材となっていた作品をほとんど読んだことがなかったが、「ケア」という視点が文学批評の可能性を広げるということが理解できた。読むべき文献も見つけられた。
読了日:09月24日 著者:小川 公代
歴史の中の感情 失われた名誉/創られた共感歴史の中の感情 失われた名誉/創られた共感感想
なかなか有用な本だった。特に「名誉」という「感情」の特異性に関する指摘は興味深い。19世紀以前の文学を読む際にもかなり役立つのではないか。
読了日:09月25日 著者:ウーテ・フレーフェルト(Ute Frevert)
夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く感想
明日朝早いのに一気読みしてしまった。胸がいっぱい。とりあえず詩の翻訳が素敵すぎた。テクストに対してはもちろん、他者に対しても、言葉に対しても、誠実さが私には全く無いということを痛感させられた。
読了日:10月08日 著者:奈倉有里
男のイメージ―男性性の創造と近代社会男のイメージ―男性性の創造と近代社会感想
近代ヨーロッパにおいていかに男性性のイメージが作り上げられ、それがいかに家父長的・ナショナリスティックな社会構造と密接に関わっていたか書かれている。男性ステレオタイプは排他性を持ち、そこから逸脱する「対抗的タイプ」である周縁の人々(ユダヤ人、ジプシー、精神疾患を持つ人、同性愛者など)や、女性の存在によりますます強化されたという。
読了日:10月16日 著者:ジョージ・L. モッセ
南瓜の花が咲いたとき南瓜の花が咲いたとき感想
最高に胸糞が悪いというか、主人公が取るに足らない人間すぎることに伴うリアリティは胸に迫るものがある。その亡命の「大義」の無さは所謂「亡命文学」へのアンチテーゼとも取れてしまう。解説で書かれているような「家族の絆ァ!」「感動!」的メッセージを読み取るのは困難だった。結局人間は愚かで無力…暴力しかない…それもだめ…というニヒリズム的袋小路しか私は見出せなかった。
読了日:11月13日 著者:ドラゴスラヴ ミハイロヴィッチ
セルビアを知るための60章 (エリア・スタディーズ)セルビアを知るための60章 (エリア・スタディーズ)感想
広く浅くセルビアのことを知った気になれる。特に歴史に関する記述は薄かった。あと、特に山﨑佳代子の担当章は全体的に保守的な家族観が色濃く反映されかつ記述に客観性も欠けており読むのがきつかった。
読了日:11月26日 著者:柴 宜弘,山崎 信一
HIGH SCORE 19 (りぼんマスコットコミックス)HIGH SCORE 19 (りぼんマスコットコミックス)
読了日:11月26日 著者:津山 ちなみ
HIGH SCORE 20 (りぼんマスコットコミックス)HIGH SCORE 20 (りぼんマスコットコミックス)感想
羽柴嵐士さん…おや女は久々に声だして笑った。
読了日:11月26日 著者:津山 ちなみ
メロドラマ的想像力メロドラマ的想像力
読了日:11月26日 著者:ピーター ブルックス
Masquerade and Gender: Disguise and Female Identity in Eighteenth-Century Fictions by WomenMasquerade and Gender: Disguise and Female Identity in Eighteenth-Century Fictions by Women
読了日:11月26日 著者:Catherine Craft-Fairchild
ディアストーリーナンバーワンディアストーリーナンバーワン
読了日:11月30日 著者:瀬戸 夏子
性と暴力の文化史―文明化の過程の神話〈3〉 (叢書・ウニベルシタス)性と暴力の文化史―文明化の過程の神話〈3〉 (叢書・ウニベルシタス)感想
思ってたんと違う…もっと構造的な理論書かと思ったら全然違った。普通に悪趣味だと思ってしまった。訳者解説がないし、レズビアンがなぜかレスビアンと訳されてるし(出版された時期にはこれが一般的な訳だったのか?)色々問題があると思う。とにかく思ってたのと違かった。
読了日:12月01日 著者:ハンス・ペーター デュル
星月夜星月夜
読了日:12月05日 著者:李琴峰
Gender and Russian Literature: New Perspectives (Cambridge Studies in Russian Literature)Gender and Russian Literature: New Perspectives (Cambridge Studies in Russian Literature)
読了日:12月07日 著者: 
Gender and Sexuality in Russian Civilisation (Routledge Harwood Studies in Russian and European Literature)Gender and Sexuality in Russian Civilisation (Routledge Harwood Studies in Russian and European Literature)感想
ドストエフスキー作品のホモセクシュアリティ/ホモフォビアについての論文、かなり刺激的だった。百合小説書いてたんだ、知らなかった…スメルジャコフのクィアネスについてこんなにキッパリ言及してる文献初めて読んだよ〜
読了日:12月07日 著者: 
ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱
読了日:12月15日 著者:ジュディス バトラー
問題=物質となる身体 「セックス」の言説的境界について問題=物質となる身体 「セックス」の言説的境界について
読了日:12月15日 著者:ジュディス・バトラー
薔薇王の葬列 16 (16) (プリンセスコミックス)薔薇王の葬列 16 (16) (プリンセスコミックス)感想
やっぱこういう感じか…という印象。わりとふわっとまとめ終わりそう。リッチモンドの広報戦略(?)とかリチャード/アンの葛藤は批評性高いしアレンジが巧みだと思った。主人公の設定は単に異性愛主義少女漫画誌基準に合わせるためだけかと最初は思ってたんだけどこういう風に展開にちゃんと生きてくるのはすごいなあ。アニメが楽しみ。BBCで実写化してほしいくらいには最高のシェイクスピア二次創作だと思ってるけどけどキャスティングが色々難しいか…
読了日:12月18日 著者:菅野文
赤い十字赤い十字感想
同作者の「理不尽ゲーム」より理不尽感が強く、涙が溢れた。語り手の女性を襲う運命の理不尽さ・悲惨さに飲み込まれそうになりながらも、聞き手である同様に悲惨な体験をした若者の視点が介在することでよりリアリティに迫り新たな価値が生まれていると思った。
読了日:12月20日 著者:サーシャ・フィリペンコ
もてない男―恋愛論を超えて (ちくま新書)もてない男―恋愛論を超えて (ちくま新書)感想
卒論の息抜きに&クリスマスイブということを意識して読んだけど、読むに堪えない本だった。こんなの男性学と呼んじゃいけないだろ。どーでもいいけど上野千鶴子ってそういう発言もしてたんだね…と思った。
読了日:12月24日 著者:小谷野 敦
スイートハート・トリガー (3) (バンブーコミックス moment)スイートハート・トリガー (3) (バンブーコミックス moment)感想
今3巻出てたのを知った。改めて、とっても良いBL漫画だった…。スピンオフ楽しみ。
読了日:12月28日 著者:ニャンニャ

読書メーター

今年買ってよかったもの

今週のお題「買ってよかった2021」

 

今年買ってよかったものを紹介します。

 

同人誌

今年は今までの人生で多分一番大量に同人誌を買いました。二次創作だったり文芸同人誌だったり、色々と。多分商業誌より同人誌にお金使った。
あと自分でもアンソロに寄稿したし、さらに一から翻訳同人誌も作って、売りました!自分で印刷所に申し込んだり締め切りに追われたり現物を会場で売りに行ったりする経験は得難いものでした。来年も同人誌いっぱい買って自分でもいっぱい作りたいです!同人誌、さいこ〜!

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11月の文フリ東京にて。楽しかったです!

図書館にも通ったけど、やはり買うといつでも参照できるので便利。電子書籍も結構利用しましたが、やっぱり現物が積み上がる感じが好きなので改めて紙書籍をこれからも集めたいな〜って思いました。

 «Маскарад» Лермонтова Сборник статей под редакцией П. И. Новицкого. 

1941年にロシアで出版された、レールモントフ『仮面舞踏会』に関する論集。卒論で引用しまくってます。これが2000円ちょっとなのはすごい!!!

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ナウカ書店の通販で買いました。送料も無料でありがたかったです!

アクリルスタンド

アクリルスタンド最高❗️机にあるとめっちゃ元気出ました。

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かわいいね

2.5次元舞台のチケット

今年は生まれてはじめて2.5次元舞台を見ました。めっちゃよかった。来年も細々と見に行きたい。

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まほステとっても最高でした…!😭

宝塚のチケット

今年も月一くらいでまったり通いました。オリそピック閉会式に推しが出てメンブレしたりシティーハそターがセクハラくそ駄作だったり色々あったけど、やっぱ好き!

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ショーはDelicieux!が一番バランス良くて好きでした!

シマエナガのぬいぐるみ

学業のため行った札幌で買いました。かわいい。いつも一緒です。

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私が守るの。ずっと、何度でも!

劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライトBlu-ray

めちゃくちゃ満足。特典のじゅんなななファインボードも最高です…😭

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大好きなお二人😭

来年も良い買い物したい!!!!良いお年を。

逃げるは恥だが役に立つ新春SP感想、文句

逃げるは恥だが役に立つ新春SPに対して抱いた感想を列挙してみる。ネタバレ注意。

  • 論破しすぎでは?
    前半見ていていだいた感想はまず、スカッとジャパン?だった。そのくらい、主人公たち陣営VS新キャラ陣営の対立構図がはっきりしていて、主人公たち陣営が新キャラ陣営を論破しまくる。正直むかついた。野木脚本作品、私は逃げ恥、アンナチュラル、MIU404しか見たことがないが、いずれも(特にMIU404)「レッテル貼り」や「悪意の他者化」への問題意識を強く感じていたので、このような論破展開は正直いやだった。(その分、セクハラ上司がコロナ対応に関しては適切に処していた、という描写は良いと思ったけれども。)ヒラマサもみくりも、お前らそこまで偉いんか?と思ってしまった。論破の数はもっと少なくてよかったんじゃないかなあ。(これに関しては、もちろんヒラマサだって男は子育て手伝う程度でいいんだぜー♪的家父長制的価値観を内面化していたことが明らかになる描写もあったしもちろんスカッとジャパンではないんだろうが、やっぱ論破シーンはどうみてもスカッとジャパンすぎて、いやになってしまった)
  • 主人公らは結局「紋切り型」なのが残念
    このドラマでは、いわゆる「多様なライフスタイル」の人々が描かれる。シングルマザー、ゲイカップル、レズビアン、自分一人の家を持つ独身女性―そして主人公二人は、ヘテロ男女カップルだが、現在の日本の家父長制的制度・価値観に違和感を持っている。それゆえに二人は選択的夫婦別姓が実現するまでは入籍せず事実婚状態でいると決め、子供が生まれても二人とも同期間の育休を取得する。しかしながら、その二人の目標は作中もろくも敗れる。前者に関しては、妊娠によって。そして「女」だから、という理由ではなく、様々な就労条件を加味したうえで、みくり(女)の方が姓を変える。後者に関しては、コロナ禍によって。ヒラマサ(男)の方が就労条件の厳しく人手も潤沢ではない(おそらく)ベンチャーであるため、育休短縮を余儀なくされる。
    結果だけ見ると、主人公二人は女が姓を変え、男だけが働きに出る、という、非常に紋切り型カップルとなってしまったのだ。もちろんそれに至るまでにいろいろな思惑、原因があったとしても、なんだかなあ…と思ってしまった。せめてドラマの中では、口先だけでない、本当の新しさを見せてほしかったなあなどと思ってしまった。みくりだけ育休短縮する、という展開の方が見たかった。これは野木の意図的なものなのだろうか?(そんなに簡単に社会は変わらねーよ、的な?)それにしてもちょっと悲しい。

  • ガンバレ人類!
    うるさい

  • まとめ 
    ちょっと全然あんまりまとまってないけど、全体的にこのドラマは面白いと思う。色々問題提起されていて、それだけでも価値の高いドラマであることに間違いはない。ただ、意外と収まるところに収まってしまったなあという、若干肩透かしを食らった感があった。とりあえず世界はもっとよくなってほしいし、コロナは滅べ、あとガラスの天井全然割れないな、おかしいな。

宝塚『アナスタシア』感想

1月某日、東京宝塚劇場にてアナスタシアを見てきました。
大劇場千秋楽は配信で見ていたので、実質二度目。以下、色々よかったところ、違和感についてを書きます☆

よかったところ

和希そら様のレベルが高すぎる

和希そらが私は大好きなのだ。今一番好きなジェンヌさん。彼女はもう、歌、ダンス、演技、どれをとっても技術力が半端なかったです。二幕は正直彼女しか追ってなかったので、どういう話だったのかよくわからなくなったくらい。(おい)
どうでもいいけど、二幕の「侍女たるもの、自分の時間はございませーん」という台詞、一回目みたとき「次女たるもの…」だと思って鬼滅パロ?などと思ってしまいました。(は?)

キキちゃんの笑顔が最高

フィナーレのキキちゃんの笑顔にやられてしまいました。きらっきらすぎて。

民族、国の描き方がそこまでステレオティピカルでない

たまに宝塚作品で祖国とか亡命とかテーマになると民族ステレオタイプにまみれることがあってそういうの私大嫌いなのですが(拝金主義のアメリカ人とか、マッチョで片言のラテンアメリカ人の表象とか、虫唾が走るんです!どの作品かとかは言いませんけどね!)、この作品ではそのへんの違和感がなくてよかったです!パリも革命ロシアもフラットな表象だったと思います。

星風まどかちゃんが好き

かわいいし、強い。セーラームーンに出てほしい!(いつどこで誰役で?)

違和感

ディミトリが主人公であるせいで色々中途半端になってませんか?問題

見ていて思ったのが、なんかどこをとっても中途半端だなと。
そもそもこの物語って本来、タイトルロールであるアナスタシア(アーニャ)が過去の記憶を取り戻していき(Journey to the past)、「自分が何者なのか」を解き明かしていくのが主題だと思ってたんです。
しかしディミトリが主人公になることでそのあたりの掘り下げが中途半端になり、挙句の果てにJourney to the pastやOnce upon a Decemberというアーニャの記憶取り戻したいぜ曲でディミトリがしゃしゃり出てくるもんだからよくわからなくなってる。ディミトリの過去(=アーニャと実は昔出会っていた)を無理やりつなげてディミトリが一緒に記憶、過去関連曲歌うんですが、これがめちゃめちゃピンとこない。宝塚オリジナル曲だという「She walks in」でその自分の過去の記憶についても歌うんですが、このエピソードをそんなに何度も言及するなら口頭だけでなく視覚的にもわかりやすく提示した方がよいんじゃないでしょうかね……。
あとアナスタシアがヒロインだと対グレプ構図が明確になって、グレプの存在意義がわかりやすかったんでしょうが、ディミトリが真ん中にいると残念ながらグレプの存在意義がまったくわからなくなってかわいそうだった。。グレプ、マジで何もしないんですよねディミトリ中心プロットだと。こんな中途半端な三角関係、ある?(まあ宝塚だとわりとあるかも)

ホーム、ラブ、ファミリー?

一番の違和感は、この作品がやたら「ホーム、ラブ、ファミリー」を押し出してくること。いや、確かに家族も祖国も重要なテーマではありますが、そことラブを並べるのはまったく違くありませんか?
だってこの作品、アーニャは結局アナスタシア・ロマノフではなくただの「アーニャ」として、そして身分の異なる男と、祖国でない国で共に生きることを選ぶわけです。
しかも、「父親の無念を晴らす!」と意気込んでいた男グレプ(正しい発音はこれです。)は、アーニャへの身分もろもろ超越した「ラブ」故に最終的に「父親の息子になれなかった」と言って挫折してしまう。
この話においては完全に、「ラブ」はファミリー、ホームの上位互換として存在するんじゃないんですか?ラブはまさにアナーキーなわけですよ。(身分制って、家族制度ともちろん密接にかかわってますし)
ところがこの演出では挙句の果てにラストシーンでロマノフ家の家族写真でディミトリが加わるの、気持ち悪すぎてうわー!と声出そうになりました。は?アナスタシア結局何者として生きるんスあ?
また、「Stay, I pray you」という歌も、原詩では「I bless my homeland till I die」(私は祖国に祈りをささげる、死ぬまで)という歌詞が「わがふるさとに愛を」になってて、うあー!となって、もう完全に解釈というか価値観合わないなと思いました。確かに「祈る」という言葉は直感的にわかりにくいかもしれないけど…亡命者は必ずしも祖国に愛を持っていたのか?「愛」を持っていなくても祈りはささげられるんじゃないか?「愛」なんて簡単に割り切れるものじゃなくないか?はあ~~となってしまいましたとさ。
まあ宝塚なんでとりあえず愛愛いっときゃいいんでしょうが…でもだからこそ私は、ホーム、ファミリーの上位互換としての愛を描いてほしかったしそっちの方がプロット的にも自然だったと思うんですがどうですか?
なお、「ホーム、ラブ、ファミリー」完全に宝塚演出オリジナルこんせぷとかと思ってたら原曲でも押し出されていて混乱してしまった…このミュージカル、結局なんだったんだろう?是非オリジナルをちゃんと見てみたいところ。(オリジナルはサントラしか聞いていない)

宝塚を見ているときくらいもっとハッピーでいたい

こんなしょうもないことうだうだ考えながら宝塚見るのやめたいのにやめられない。

すべて無責任ですごめんなさい!!!!!間違いがあったら教えてください